全米NBCネットワークで、2018年9月から放送が始まった医療ドラマ「ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ」。大都市ニューヨークにあるアメリカ初の公立病院、ニュー・アムステルダム病院を舞台に、新たに雇われたメディカルディレクター、マックス・グッドウィンが大胆な改革を行っていく本作。官僚気質でサービスの質が低下しており、“一人でも多くの患者を公平に治療する”という公立病院の本来の役割と誇りを病院の医師やスタッフたちに思い出させる一方で、政府の要人からホームレスや刑務所の囚人まで、多種多様な患者を受け入れていく。その嵐のような病院の日常をリアルに描くと共に、マックスや彼を取り巻く人々の物語も密に描かれる。アメリカでは放送直後から高い人気を獲得し、米New York Post紙ほかで特にマックス役のライアン・エッゴールドの演技が高く評価されている。今年1月のシーズン2放送中には、一気にシーズン5までの更新が発表された話題のシリーズだ。
新型コロナウイルスが猛威を振るったニューヨーク。ニュー・アムステルダム病院でも必死の闘いが繰り広げられたが、それもひと段落し、マックスは引き続き娘ルナを両親へ預けて医療ディレクターとして病院を切り盛りする毎日。シャープは“ステイホーム”以来、他人との触れ合いを再開できずにいる。ブルームはERへ来る患者を、応急処置を施しただけで他の科へ回すことに抵抗を感じる日々。イギーはダイエットをすべく自然食を続けていた。そんな中、イースト川に旅客機が墜落し、大勢の被害者が運ばれてくる。マックスら病院の医師たちが対応に追われているところへ、ペーニャ調査官率いる国家運輸安全委員会が事故調査にやってくる。ペーニャは機長であるスタークスの責任を追及すべく引き渡しを迫るが、イギーはスタークスが双極性障害で事故当時の記憶がないと知り、マックスとともにかばおうとする。しかし、フライトレコーダーの記録から彼が故意に墜落をはかった可能性が浮上する。
ニュー・アムステルダム病院で医療ディレクターとして奮闘する医師マックスは、妻ジョージアが娘ルナを自宅で出産した後、病院へ運ぶ途中で衝突事故に見舞われた。それから3ヵ月後。マックスは幸せな朝を迎え、泣く我が子をあやしながら出勤し、病院の託児所に預ける。腫瘍科の医師カストロの精密標的療法を受け、マックスのがんは快方へ向かっていた。レイノルズ、イギー、カプールたちも引き続き、慌ただしく患者達の対応に当たっている。病院は前と変わらない日常を取り戻したように見える。だが、マックスは折に触れて事故の記憶を思い出し、ERに運ばれて手当てを受けるシャープ、ジョージア、ブルームらの姿がフラッシュバックし苦しんでいた。そんな中、マックスはERのカンデラリオから糖尿病患者アルマについて相談を受ける。インスリンを節約して使っていたため合併症を繰り返し起こしているという。マックスはインスリンの価格を釣り上げている製薬会社パセンシアに対抗しようとするが……。
ニュー・アムステルダム病院に新任のメディカルディレクター、マックス・グッドウィンがやって来る。多くの問題を抱える病院を抜本改革するために、高額な請求ばかりで診療が疎かになっている心臓外科医たちを解雇すると宣言するなど、次々と大胆な手段に打って出るマックス。最初はそんな彼のやり方をいぶかしんでいた医師やスタッフたちだが、現場で数々の問題に直面してきた彼らに改善すべき点を聞き、本気で実行に移そうと尽力するマックスの熱意は次第に病院内の空気を変えていく。一方でマックスもまた妊娠中の妻ジョージアとの間に問題を抱えており、さらに人に言えない重大な秘密を抱えていた。そんな中、待合室で倒れて救急科に運ばれたリベリアから来た少年に、エボラ出血熱の疑いが浮上する……。